平成22年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問8
【問題8】
主記憶管理に関する記述のうち,適切なものはどれか。
LRUアルゴリズムとは,主記憶中で最も早く主記憶にロードされたページをページアウトするアルゴリズムである。
仮想記憶とは,主記憶の容量以上の記憶空間を提供する機能である。
スラッシングを防ぐためには,システムの多重度を上げることが有効である。
デマンドページングとは,プログラムの実行時に必要な実行モジュールを動的にリンクすることである。
【解説】
ア: LRUアルゴリズムとは,主記憶中で最も早く主記憶にロードされたページをページアウトするアルゴリズムである。
誤り。LRU(Least Recently Used)アルゴリズムは「最も最近使用されていない」ページをページアウトするアルゴリズムであり,記述に誤りがあります。
イ: 仮想記憶とは,主記憶の容量以上の記憶空間を提供する機能である。
正しい。仮想記憶は,ディスクの一部を主記憶のように利用することで,実際の主記憶以上の記憶容量を扱えるようにする機能を指します。
ウ: スラッシングを防ぐためには,システムの多重度を上げることが有効である。
誤り。スラッシングを防ぐには,システムの多重度を適切に制限することが必要です。多重度を上げると,逆にスラッシングの発生が促進される場合があります。
エ: デマンドページングとは,プログラムの実行時に必要な実行モジュールを動的にリンクすることである。
誤り。デマンドページングは,ページを必要なタイミングでロードする方式を指します。動的リンクとは関係がありません。
【答え】
イ: 仮想記憶とは,主記憶の容量以上の記憶空間を提供する機能である。
出典:平成22年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問8