平成31年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問9
【問題9】
ほとんどのプログラムの大きさがページサイズの半分以下のシステムにおいて、ページサイズを半分にしたときに予想されるものはどれか。ここで、このシステムは主記憶が不足しがちで、多重度やスループットなどはシステム性能の限界で運用しているものとする。
ページサイズが小さくなるので、領域管理などのオーバーヘッドが減少する。
ページ内に余裕がなくなるので、ページ置換えによってシステム性能が低下する。
ページ内の無駄な空き領域が減少するので、主記憶不足が緩和される。
ページフォールトの回数が増加するので、システム性能が低下する。
【解説】
ア: ページサイズが小さくなるので、領域管理などのオーバーヘッドが減少する。
誤り。ページサイズが小さくなると、ページ数が増えるため、領域管理に必要なオーバーヘッドが増加します。
イ: ページ内に余裕がなくなるので、ページ置換えによってシステム性能が低下する。
誤り。ページサイズが小さくなると1ページに収まるデータ量が減少しますが、これは直接的にページ置換えの影響には関係ありません。
ウ: ページ内の無駄な空き領域が減少するので、主記憶不足が緩和される。
正しい。ページサイズが小さくなると、ページ内の未使用領域(内部フラグメンテーション)が減少するため、主記憶の有効利用率が向上し、主記憶不足が緩和されます。
エ: ページフォールトの回数が増加するので、システム性能が低下する。
誤り。ページサイズが小さくなると、ページフォールトの頻度が増加する可能性がありますが、この問題文では主記憶不足が主な問題とされているため、この選択肢は適切ではありません。
【答え】
ウ: ページ内の無駄な空き領域が減少するので、主記憶不足が緩和される。
出典:平成31年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問9