平成29年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問19
【問題19】
TLSに関する記述のうち,適切なものはどれか。
TLSで使用するWebサーバのデジタル証明書にはIPアドレスの組込みが必須なので,WebサーバのIPアドレスを変更する場合は,デジタル証明書を再度取得する必要がある。
TLSで使用する個人認証用のデジタル証明書は,ICカードなどに格納できるので,格納場所を特定のPCに限定する必要はない。
TLSはWebサーバを経由して特定の利用者が通信するためのプロトコルであり,Webサーバへの事前の利用者登録が不可欠である。
日本国内では,TLSで使用する共通鍵の長さは,128ビット未満に制限されている。
【解説】
ア: TLSで使用するWebサーバのデジタル証明書にはIPアドレスの組込みが必須なので,WebサーバのIPアドレスを変更する場合は,デジタル証明書を再度取得する必要がある。
誤り。デジタル証明書に組み込む情報はIPアドレスではなく、通常はホスト名(ドメイン名)です。IPアドレス変更時に証明書を再取得する必要はありません。
イ: TLSで使用する個人認証用のデジタル証明書は,ICカードなどに格納できるので,格納場所を特定のPCに限定する必要はない。
正しい。個人認証用のデジタル証明書はICカードやトークンに格納可能であり、PCに依存しない形で利用できます。
ウ: TLSはWebサーバを経由して特定の利用者が通信するためのプロトコルであり,Webサーバへの事前の利用者登録が不可欠である。
誤り。TLSはセキュアな通信を提供するためのプロトコルであり、利用者登録とは無関係です。
エ: 日本国内では,TLSで使用する共通鍵の長さは,128ビット未満に制限されている。
誤り。TLSでは128ビット以上の共通鍵が一般的に使用され、特に制限はありません。
【答え】
イ: TLSで使用する個人認証用のデジタル証明書は,ICカードなどに格納できるので,格納場所を特定のPCに限定する必要はない。
出典:平成29年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問19