平成24年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問3
【問題3】
車載LANの規格の一つであるCAN(Controller Area Network)の説明として,適切なものはどれか。
信号チャネルが2チャネルあるので,片方のチャネルで障害があっても,もう一方のチャネルで通信を継続することができる。
ネットワーク内の一つのノードだけがマスタノードとなり,通信スケジュールを管理する。
ネットワークに接続されたノードに対し,決められたサイクルタイムで通信を行う。
ネットワークに接続されたノードに対し,優先度の高いデータフレームを送信するノードが優先的に通信を行う。
【解説】
ア: 信号チャネルが2チャネルあるので,片方のチャネルで障害があっても,もう一方のチャネルで通信を継続することができる。
誤り。CANは冗長化されたチャネル構造を標準としていません。
イ: ネットワーク内の一つのノードだけがマスタノードとなり,通信スケジュールを管理する。
誤り。CANは分散型のネットワークであり、特定のマスタノードは存在しません。
ウ: ネットワークに接続されたノードに対し,決められたサイクルタイムで通信を行う。
誤り。これはTime-Triggered Protocol(TTP)の特徴であり、CANの動作ではありません。
エ: ネットワークに接続されたノードに対し,優先度の高いデータフレームを送信するノードが優先的に通信を行う。
正しい。CANは優先度制御方式を採用しており、データフレームの優先順位に基づいて通信が行われます。
【答え】
エ: ネットワークに接続されたノードに対し,優先度の高いデータフレームを送信するノードが優先的に通信を行う。
出典:平成24年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問3