平成25年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問21
【問題21】
プログラムの誤りの一つに,繰返し処理の終了条件として だいなりA ≧ a とすべきところを A > a とコーディングすることがある。このような誤りを見つけ出すために有効なテストケース設計技法はどれか。ここで,A は変数,a は定数とする。
【解説】
ア: 限界値分析
正しい。限界値分析は、境界条件付近の値を重点的にテストする方法です。この場合、終了条件が誤って設定されている場合を検出するには、`A = a`(境界値)とその前後の値(例: `A = a – 1` や `A = a + 1`)をテストすることで効果的に誤りを見つけることができます。
イ: 条件網羅
誤り。条件網羅は、論理式の各条件が真または偽をすべて取るようにテストケースを作成する方法ですが、限界値に着目しているわけではありません。
ウ: 同値分割
誤り。同値分割は、入力値を同じ結果を生むグループに分け、それぞれのグループから代表値を選んでテストする方法です。境界値を直接テストするには不十分です。
エ: 分岐網羅
誤り。分岐網羅は、各分岐が少なくとも一度は実行されるようにテストケースを作成する方法ですが、境界値付近の詳細なテストには適していません。
出典:平成25年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問21