平成28年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問8
【問題8】
ほとんどのプログラムの大きさがページサイズの半分以下のシステムにおいて,ページサイズを半分にしたときに予想されるものはどれか。ここで,このシステムは主記憶が不足しがちで,多重度やスループットなどはシステム性能の限界で運用しているものとする。
ページサイズが小さくなるので,領域管理などのオーバヘッドが減少する。
ページ内に余裕がなくなるので,ページ置換えによってシステム性能が低下する。
ページ内の無駄な空き領域が減少するので,主記憶不足が緩和される。
ページフォールトの回数が増加するので,システム性能が低下する。
【解説】
ア: ページサイズが小さくなるので,領域管理などのオーバヘッドが減少する。
誤り。ページサイズが小さくなると、領域管理のオーバヘッドはむしろ増加する傾向があります。
イ: ページ内に余裕がなくなるので,ページ置換えによってシステム性能が低下する。
誤り。ページサイズの変更はページ内の余裕に直接影響しません。
ウ: ページ内の無駄な空き領域が減少するので,主記憶不足が緩和される。
正しい。ページサイズが小さくなると、プログラムの大きさに対して無駄な領域が減少し、主記憶の効率的な利用が可能になります。
エ: ページフォールトの回数が増加するので,システム性能が低下する。
誤り。ページフォールトの回数が増加する可能性はあるものの、主記憶の効率が上がるため、性能が必ず低下するとは限りません。
【答え】
ウ: ページ内の無駄な空き領域が減少するので,主記憶不足が緩和される。
出典:平成28年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問8