平成29年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問16
【問題16】
エネルギーハーベスティング(環境発電)に用いられる熱電変換素子の説明として,適切なものはどれか。
自然光や人工光のエネルギーを,光起電力効果によって電気エネルギーに変換する。
ゼーベック効果によって,温度差から電気エネルギーを発生する。
素子に照射される赤外線エネルギーの変化を,焦電効果によって検出する。
ピエゾ効果によって,振動などの機械的エネルギーから電気エネルギーを発生する。
【解説】
ア: 自然光や人工光のエネルギーを,光起電力効果によって電気エネルギーに変換する。
誤り。これは太陽光発電や光電池に関する記述であり,熱電変換素子ではありません。
イ: ゼーベック効果によって,温度差から電気エネルギーを発生する。
正しい。ゼーベック効果は熱電変換素子の基本原理であり,温度差を利用して電圧を生成します。
ウ: 素子に照射される赤外線エネルギーの変化を,焦電効果によって検出する。
誤り。焦電効果は温度変化による電荷の生成に関するもので,熱電変換素子の説明としては不適切です。
エ: ピエゾ効果によって,振動などの機械的エネルギーから電気エネルギーを発生する。
誤り。これは機械的エネルギーを利用するピエゾ素子に関する記述であり,熱電変換素子ではありません。
【答え】
イ: ゼーベック効果によって,温度差から電気エネルギーを発生する。
出典:平成29年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問16