平成29年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問10
【問題10】
Linuxの拡張モジュールであるSELinux(Security-Enhanced Linux)を使用することによって可能になることはどれか。
スーパーユーザによるリソースへのアクセスを制限して,侵入された際の影響を最小限に抑える。
接続元や使用するポート番号を制限して,侵入を防ぐ。
ファイルを以前の状態と比較して,改ざんを検知する。
【解説】
ア: スーパーユーザによるリソースへのアクセスを制限して,侵入された際の影響を最小限に抑える。
正しい。SELinuxは強制アクセス制御(MAC: Mandatory Access Control)を実現する拡張モジュールであり、侵入された場合でも影響範囲を制限できます。
イ: 接続元や使用するポート番号を制限して,侵入を防ぐ。
誤り。これはファイアウォールやネットワークセキュリティの機能に該当します。
ウ: 通信文を暗号化して,盗聴を防ぐ。
誤り。通信文の暗号化はSSL/TLSやVPNなどの役割であり、SELinuxの機能ではありません。
エ: ファイルを以前の状態と比較して,改ざんを検知する。
誤り。これはファイル監査ツール(例:Tripwire)などの機能に該当します。
【答え】
ア: スーパーユーザによるリソースへのアクセスを制限して,侵入された際の影響を最小限に抑える。
出典:平成29年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問10