平成30年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問18
【問題18】
暗号機能を実装したIoTにおいて脅威となるサイドチャネル攻撃に該当するものはどれか。
暗号化関数を線形近似する式を導き、その線形近似式から秘密情報の取得を試みる。
装置が発する電磁波を測定することによって秘密情報の取得を試みる。
二つの平文の差とそれぞれの暗号文の差の関係から、秘密情報の取得を試みる。
理論的にあり得るIDとパスワードの組合せの全てを適用して秘密情報の取得を試みる。
【解説】
ア: 暗号化関数を線形近似する式を導き、その線形近似式から秘密情報の取得を試みる。
誤り。これは「線形解読法」に該当し、暗号アルゴリズムそのものを解析する攻撃方法であり、サイドチャネル攻撃ではありません。
イ: 装置が発する電磁波を測定することによって秘密情報の取得を試みる。
正しい。これはサイドチャネル攻撃の一種で、電磁波や消費電力など装置から漏洩する物理的情報を利用して秘密情報を解析する方法です。
ウ: 二つの平文の差とそれぞれの暗号文の差の関係から、秘密情報の取得を試みる。
誤り。これは「差分解読法」に該当し、サイドチャネル攻撃ではありません。
エ: 理論的にあり得るIDとパスワードの組合せの全てを適用して秘密情報の取得を試みる。
誤り。これは「総当たり攻撃(ブルートフォースアタック)」であり、サイドチャネル攻撃には該当しません。
【答え】
イ: 装置が発する電磁波を測定することによって秘密情報の取得を試みる。
出典:平成30年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問18