令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問1
2025年6月19日
【問題1】
マルチコアプロセッサで用いられるスヌープキャッシュの説明として,適切なものはどれか。
各コアがそれぞれ独立のメモリ空間とキャッシュをもつことによって,コヒーレンシを保つ。
共有バスを介して,各コアのキャッシュが他コアのキャッシュの更新状態を管理し,コヒーレンシを保つ。
全てのキャッシュブロックを一元管理するディレクトリを用いて,キャッシュのコヒーレンシを保つ。
一つのキャッシュを各コアが共有することによって,コヒーレンシを保つ。
【解説】
ア: 各コアがそれぞれ独立のメモリ空間とキャッシュをもつことによって,コヒーレンシを保つ。
誤り。スヌープキャッシュのメカニズムではなく,各コアの独立性に関する説明です。
イ: 共有バスを介して,各コアのキャッシュが他コアのキャッシュの更新状態を管理し,コヒーレンシを保つ。
正しい。スヌープキャッシュでは,コア間で共有バスを用いてキャッシュの変更情報をやり取りし,データの一貫性(コヒーレンシ)を維持します。
ウ: 全てのキャッシュブロックを一元管理するディレクトリを用いて,キャッシュのコヒーレンシを保つ。
誤り。これはディレクトリベースのキャッシュコヒーレンシの説明に該当します。
エ: 一つのキャッシュを各コアが共有することによって,コヒーレンシを保つ。
誤り。キャッシュを共有する場合,スヌープキャッシュの仕組みを必要としません。
【答え】
イ: 共有バスを介して,各コアのキャッシュが他コアのキャッシュの更新状態を管理し,コヒーレンシを保つ。
出典:令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問1