令和6年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問14
【問題14】
サイドチャネル攻撃に該当するものはどれか。
暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間,消費電力など)やエラーメッセージから,攻撃対象の秘密情報を得る。
企業などの秘密情報を不正に取得する手法の一つであり,不用意に捨てられた秘密情報の印刷物をオフィスの紙ごみの中から探し出す。
通信を行う2者の間に割り込み,両者が交換する情報を自分のものとすり替えることによって,その後の通信を気付かれることなく盗聴する。
データベースを利用するWebサイトに入力パラメータとしてSQL文の断片を送信することによって,データベースを改ざんする。
【解説】
ア: 暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間,消費電力など)やエラーメッセージから,攻撃対象の秘密情報を得る。
正しい。これは代表的なサイドチャネル攻撃であり、ハードウェアの挙動から情報を推測する手法です。
イ: 不用意に捨てられた印刷物を探し出す。
誤り。これは「トラッシング(スカベンジング)」などと呼ばれ、サイドチャネル攻撃ではありません。
ウ: 通信の途中で情報をすり替える。
誤り。これは「中間者攻撃(MITM: Man-In-The-Middle)」の説明です。
エ: SQL文を挿入してデータベースを改ざんする。
誤り。これは「SQLインジェクション」攻撃に該当します。
【答え】
ア: 暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間,消費電力など)やエラーメッセージから,攻撃対象の秘密情報を得る。
出典:令和6年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問14