平成21年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問21
【問題21】
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
RAID2を採用してハードディスクのMTBFが従来製品の2倍になるようにする。
乾電池のプラスとマイナスを逆にすると乾電池が入らないようにする。
交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。
ネットワークカードのコントローラを二重化しておき、故障したときには故障したコントローラを切り離して運用する。
【解説】
ア: RAID2を採用してハードディスクのMTBFが従来製品の2倍になるようにする。
誤り。これはシステム全体の信頼性を向上させる「フォールトトレラント」の考え方であり、フェールセーフではありません。
イ: 乾電池のプラスとマイナスを逆にすると乾電池が入らないようにする。
誤り。これはユーザーの誤操作を防ぐための「フェールソフト」の考え方に近く、フェールセーフとは異なります。
ウ: 交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。
正しい。フェールセーフの基本的な考え方は、システムが故障しても安全な状態を維持することです。信号機が赤になることで、交通事故を防ぐ目的が達成されます。
エ: ネットワークカードのコントローラを二重化しておき、故障したときには故障したコントローラを切り離して運用する。
誤り。これはシステムの冗長化によって可用性を向上させる「フォールトトレラント」の考え方です。
【答え】
ウ: 交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。
出典:平成21年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問21