平成21年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問10
【問題10】
あるトランザクションの応答時間は,サーバ処理時間 100 ミリ秒,総回線伝送時間 400 ミリ秒及び端末処理時間 500 ミリ秒の合計から成る。この応答時間を最も短縮させる対策はどれか。ここで,オーバヘッドは無視するものとする。
サーバ処理時間を40%と総回線伝送時間を10%改善する。
【解説】
応答時間の内訳は以下の通りです。
サーバ処理時間: 100 ミリ秒
総回線伝送時間: 400 ミリ秒
端末処理時間: 500 ミリ秒
合計: 1000 ミリ秒
各選択肢の改善効果を計算
- ア: サーバ処理時間を40%と総回線伝送時間を10%改善する
サーバ処理時間 = 100 × 0.6 = 60 ミリ秒
総回線伝送時間 = 400 × 0.9 = 360 ミリ秒
合計時間 = 60 + 360 + 500 = 920 ミリ秒
改善幅 = 1000 – 920 = 80 ミリ秒
- イ: サーバ処理時間を80%改善する
サーバ処理時間 = 100 × 0.2 = 20 ミリ秒
合計時間 = 20 + 400 + 500 = 920 ミリ秒
改善幅 = 1000 – 920 = 80 ミリ秒
- ウ: 総回線伝送時間を20%改善する
総回線伝送時間 = 400 × 0.8 = 320 ミリ秒
合計時間 = 100 + 320 + 500 = 920 ミリ秒
改善幅 = 1000 – 920 = 80 ミリ秒
- エ: 端末処理時間を20%改善する
端末処理時間 = 500 × 0.8 = 400 ミリ秒
合計時間 = 100 + 400 + 400 = 900 ミリ秒
改善幅 = 1000 – 900 = 100 ミリ秒
最も効果が大きいのは「エ」です。
出典:平成21年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問10