平成22年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問6
【問題6】
コンピュータシステムにおいて,性能改善手法を適用した機能部分の全体に対する割合を R(0 < R < 1),その部分の性能改善手法適用前に対する適用後の性能比を A とする。このとき,システム全体の性能改善手法適用前に対する適用後の性能比を表す式はどれか。
【解説】
この問題は、アムダールの法則に基づいています。性能改善がシステム全体に与える影響を計算する際の基本的な考え方です。
アムダールの法則の考え方
システム全体の性能改善後の性能比は、以下のように計算されます:
- 改善された部分の寄与
割合 R の部分は性能改善後に性能比が A に変化するため、この部分の影響は R / A。
- 改善されない部分の寄与
割合 (1 – R) の部分は性能改善されないため、この部分の影響はそのまま 1 – R。
- 全体の性能比
全体の性能比は、上記の 2 つの寄与の合計の逆数として求められます: 1 / ((1 – R) + R / A)。
【答え】
イ: 1 / ((1 – R) + R / A)
出典:平成22年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問6