平成23年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問12
【問題12】
LSIの省電力制御技術であるパワーゲーティングの説明として,適切なものはどれか。
動作する必要のない回路ブロックに供給しているクロックを停止することによって,消費電力を減らす。
動作する必要のない回路ブロックへの電源供給を遮断することによって,リーク電流を減らす。
半導体製造プロセスの微細化によって生じるリーク電流を,プロセス技術の改良によって減らす。
複数の電圧の電源供給によって,動作周波数の低い回路ブロックには低い電源電圧を供給することで,動作時電力及びリーク電流を減らす。
【解説】
ア: 動作する必要のない回路ブロックに供給しているクロックを停止することによって,消費電力を減らす。
誤り。これは「クロックゲーティング」の説明であり,パワーゲーティングとは異なります。
イ: 動作する必要のない回路ブロックへの電源供給を遮断することによって,リーク電流を減らす。
正しい。パワーゲーティングは、回路ブロックへの電源供給を停止することでリーク電流を抑える省電力技術です。
ウ: 半導体製造プロセスの微細化によって生じるリーク電流を,プロセス技術の改良によって減らす。
誤り。これはプロセス技術に関する説明であり,パワーゲーティングではありません。
エ: 複数の電圧の電源供給によって,動作周波数の低い回路ブロックには低い電源電圧を供給することで,動作時電力及びリーク電流を減らす。
誤り。これは「マルチボルテージ」の説明であり,パワーゲーティングとは異なります。
【答え】
イ: 動作する必要のない回路ブロックへの電源供給を遮断することによって,リーク電流を減らす。
出典:平成23年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問12