令和6年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問25
【問題25】
PLM (Product Lifecycle Management) の説明として,適切なものはどれか。
計画を立てて実行し,結果を評価し,その結果を次期の計画へ活かす,企業が目標を達成するためのマネジメントサイクルのこと。
自社製品の設計図や部品表などのデータを,企画段階から設計,生産,販売,廃棄,リサイクルに至る全工程で共有し,製品開発力の強化,設計作業の効率化,在庫削減を目指す取組のこと。
製品及び技術の成熟過程,テクノロジライフサイクルを示すものであり,新製品及び新技術が実際に普及するまでの間,時間経過とともに変化する認知度の推移を図示したもの。
製品の製造過程で使用する機械設備にセンシング装置を組み込み,機械の負荷や消耗の度合いを可視化して,部品の交換タイミングの最適化を進めること。
【解説】
ア: 計画を立てて実行し,結果を評価し,その結果を次期の計画へ活かす,企業が目標を達成するためのマネジメントサイクルのこと。
誤り。これはPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)に関する説明であり、PLMとは異なります。PLMは製品のライフサイクル全体を管理する概念です。
イ: 自社製品の設計図や部品表などのデータを,企画段階から設計,生産,販売,廃棄,リサイクルに至る全工程で共有し,製品開発力の強化,設計作業の効率化,在庫削減を目指す取組のこと。
正しい。これはPLMの定義です。PLMは製品ライフサイクル全体に関わる情報を管理し、各工程間でデータを共有することで効率化を図ります。
ウ: 製品及び技術の成熟過程,テクノロジライフサイクルを示すものであり,新製品及び新技術が実際に普及するまでの間,時間経過とともに変化する認知度の推移を図示したもの。
誤り。これはテクノロジーライフサイクルに関する内容であり、PLMの定義ではありません。
エ: 製品の製造過程で使用する機械設備にセンシング装置を組み込み,機械の負荷や消耗の度合いを可視化して,部品の交換タイミングの最適化を進めること。
誤り。これは予知保全や設備管理に関する内容であり、PLMの説明ではありません。
【答え】
イ: 自社製品の設計図や部品表などのデータを,企画段階から設計,生産,販売,廃棄,リサイクルに至る全工程で共有し,製品開発力の強化,設計作業の効率化,在庫削減を目指す取組のこと。
出典:令和6年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問25