令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問8
【問題8】
プログラム実行時の主記憶管理に関する記述として,適切なものはどれか。
主記憶の空き領域を結合して一つの連続した領域にすることを,可変区画方式という。
プログラムが使用しなくなったヒープ領域を回収して再度使用可能にすることを,ガーベジコレクションという。
プログラムの実行中に主記憶内でモジュールの格納位置を移動させることを,動的リンキングという。
プログラムの実行中に必要になった時点でモジュールをロードすることを,動的再配置という。
【解説】
ア: 主記憶の空き領域を結合して一つの連続した領域にすることを,可変区画方式という。
誤り。「空き領域の結合」はメモリコンパクションと呼ばれます。可変区画方式は、プログラムサイズに応じたメモリ割当方式のことです。
イ: プログラムが使用しなくなったヒープ領域を回収して再度使用可能にすることを,ガーベジコレクションという。
正しい。ガーベジコレクション(Garbage Collection)は不要になったメモリ領域を検出して自動的に解放します。
ウ: プログラムの実行中に主記憶内でモジュールの格納位置を移動させることを,動的リンキングという。
誤り。動的リンキングは実行時にモジュールをリンクする仕組みで、メモリ上の移動を意味しません。
エ: プログラムの実行中に必要になった時点でモジュールをロードすることを,動的再配置という。
誤り。これは「遅延ロード(Lazy Loading)」や「動的ロード」と呼ばれる処理です。「動的再配置」は別の意味です。
【答え】
イ: プログラムが使用しなくなったヒープ領域を回収して再度使用可能にすることを,ガーベジコレクションという。
出典:令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問8