平成30年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問15
【問題15】
プログラムと定数をROMから読み出すために、アドレスバスとチップセレクト信号(CS)を図のように接続した。アドレスバスはA0がLSBである。このROMにアクセスできるメモリアドレスの範囲はどれか。ここで、解答群の数値は16進数で表記してある。
【解説】
1. 回路の解析
CS(チップセレクト)の条件:
回路図を見ると、A15とA14が NORゲート を通ってCSを制御しています。
NORゲートの特性:
– A15またはA14が1の場合、CSは0(アクティブ)にならない。
– A15とA14の両方が0の場合にのみ、CSは0(アクティブ)になる。
2. アドレス条件の整理
A15 = 0、A14 = 0 の場合、アドレス範囲がアクティブになります。
アドレスバスの範囲:
– A15 = 0, A14 = 0 となるビットパターンは、アドレスの範囲が 4000 ~ FFFF に対応します。
3. 選択肢の検証
- ア: 0000 ~ 1FFF
アドレス範囲はA15 = 0, A14 = 0には該当しないため不正解。
- イ: 4000 ~ 7FFF
A15 = 0, A14 = 0に該当する範囲の一部のみをカバーしており不十分。
- ウ: 4000 ~ FFFF
正しく、A15 = 0, A14 = 0がカバーする範囲を表しているため正解。
- エ: C000 ~ FFFF
A15が1の範囲を含むため不正解。
出典:平成30年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問15