平成30年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問2
【問題2】
図に示すマルチプロセッシングシステムにおいて,各MPUのキャッシュメモリの内容を正しく保つために,共有する主記憶の内容が変化したかどうかを監視する動作はどれか。
【解説】
ア: データハザード
誤り。データハザードはパイプライン処理におけるデータ依存性に関する問題であり,キャッシュメモリの監視とは関係ありません。
イ: バススヌープ
正しい。バススヌープ(Bus Snooping)は,各MPUがキャッシュメモリと主記憶の整合性を保つために,バスを監視して他のMPUが主記憶を更新した場合にキャッシュを適切に更新または無効化する仕組みです。
ウ: ライトスルー
誤り。ライトスルーは,キャッシュに書き込む際に同時に主記憶にも書き込む方式で,キャッシュの監視動作を直接的に指すものではありません。
エ: ライトバック
誤り。ライトバックは,キャッシュに書き込んだ内容を主記憶に書き戻す方式であり,キャッシュと主記憶の整合性を保つ仕組みそのものではありません。
出典:平成30年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問2