平成27年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問4
【問題4】
RAIDの分類において,ミラーリングを用いることで信頼性を高め,障害発生時には冗長ディスクを用いてデータ復元を行う方式はどれか。
【解説】
RAID0(ストライピング)
複数のディスクにデータを分散して書き込む方式で、データのアクセス性能を向上させることができます。ただし、冗長性がないため、ディスク障害が発生するとデータが失われます。
RAID1(ミラーリング)
同じデータを2台のディスクに書き込むことで、データ冗長性を持たせ、信頼性を向上させます。万が一、1台のディスクが故障しても、もう1台のディスクからデータを復元できます。ただし、実質的な記憶容量は50%となり、容量効率は悪くなります。
RAID2
ハミング符号を用いてエラー訂正を行い、データをストライピングで書き込む方式です。RAID2は、ハードウェア的に非常に複雑であり、現在はあまり使用されていません。
RAID3
データにパリティビットを付加して1つのディスクをエラー訂正専用に使用する方式です。データとパリティビットが別々に保存されるため、1つのディスクが故障しても復元が可能です。
RAID4
RAID3と似ていますが、データはビット/バイト単位ではなくブロック単位でストライピングされます。パリティビットは1つの専用ディスクに格納され、冗長性を提供しますが、RAID3と同様にデータ転送性能の向上には限界があります。
RAID5
RAID5は、パリティビットを各ディスクに分散して格納し、データの冗長性とパフォーマンスの両方を提供します。RAID5では、1台のディスクが故障してもデータの復元が可能で、アクセス性能も向上します。
出典:平成27年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問4