平成25年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問4
【問題4】
マルチコアプロセッサで用いられるスヌープキャッシュの説明として,適切なものはどれか。
各コアがそれぞれ独立のメモリ空間とキャッシュをもつことによって,コヒーレンシを保つ。
各コアが一つのキャッシュを共有することによって,コヒーレンシを保つ。
共有バスを介して,各コアのキャッシュが他コアのキャッシュの更新状態を管理し,コヒーレンシを保つ。
全てのキャッシュブロックを一元管理するディレクトリを用いて,キャッシュのコヒーレンシを保つ。
【解説】
ア: 各コアがそれぞれ独立のメモリ空間とキャッシュをもつことによって,コヒーレンシを保つ。
誤り。スヌープキャッシュは、キャッシュ間のコヒーレンシを保つためにキャッシュの更新状態を共有バスで監視する仕組みであり、独立のメモリ空間を持つことでコヒーレンシを保つわけではありません。
イ: 各コアが一つのキャッシュを共有することによって,コヒーレンシを保つ。
誤り。キャッシュのコヒーレンシを保つ方法としてキャッシュを共有することはありますが、これはスヌープキャッシュの仕組みではありません。
ウ: 共有バスを介して,各コアのキャッシュが他コアのキャッシュの更新状態を管理し,コヒーレンシを保つ。
正しい。スヌープキャッシュは共有バスを使用してキャッシュ間の更新状態を監視することでコヒーレンシを保つ仕組みです。
エ: 全てのキャッシュブロックを一元管理するディレクトリを用いて,キャッシュのコヒーレンシを保つ。
誤り。これはディレクトリベースのキャッシュコヒーレンシの説明であり、スヌープキャッシュの説明ではありません。
【答え】
ウ: 共有バスを介して,各コアのキャッシュが他コアのキャッシュの更新状態を管理し,コヒーレンシを保つ。
出典:平成25年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問4