平成23年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問24
【問題24】
プログラムの誤りの一つに,繰返し処理の判定条件として A ≧ a とすべきところを A > a とコーディングすることがある。このような誤りを見つけ出すために有効なテストケース設計技法はどれか。ここで,Aは変数,aは定数とする。
【解説】
ア: 限界値分析
正しい。限界値分析は,条件の境界にある値(この場合,A = a のような限界値)をテストすることで,境界上の不具合を発見するのに有効な方法です。判定条件の誤り(A ≧ a を A > a とするミスなど)を見つけることができます。
イ: 条件網羅
誤り。条件網羅は,すべての条件が真または偽になるようにテストケースを作成する技法ですが,限界値に特化していないため,この誤りを効率的に発見できるとは限りません。
ウ: 同値分割
誤り。同値分割は,データを有効な範囲と無効な範囲に分割してテストを行う方法ですが,境界値の誤りを検出するには不十分です。
エ: 分岐網羅
誤り。分岐網羅は,すべての分岐をテストすることを目的としていますが,境界の誤りを特定するには適していません。
出典:平成23年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問24