平成23年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問23
【問題23】
組込みシステムにおけるコデザインの説明として適切なものはどれか。
開発工程を分析,設計,開発,検証の工程に分け,検証から再度分析に戻り,この工程を繰り返すことで仕様を満たしていることを確認していく手法
上流工程段階で,ハードウェアとソフトウェアとの機能分担を協調シミュレーションによって十分検証することで,仕様を満たしていることを確認していく手法
ハードウェアとソフトウェアとの開発を独立に並行して行った後,両者を組み合わせて統合テストを行うことで,仕様を満たしていることを確認していく手法
要求定義,設計,製作,試験,保守の順序で開発を進め,各工程でそれぞれの成果物を確認し,前工程には戻らないことを前提に各工程を完了させていく手法
【解説】
ア: 開発工程を分析,設計,開発,検証の工程に分け,検証から再度分析に戻り,この工程を繰り返すことで仕様を満たしていることを確認していく手法
誤り。これは反復型の開発モデルに該当し,コデザインの特徴を示していません。
イ: 上流工程段階で,ハードウェアとソフトウェアとの機能分担を協調シミュレーションによって十分検証することで,仕様を満たしていることを確認していく手法
正しい。コデザインでは,ハードウェアとソフトウェアの設計を協調的に行い,特に上流工程でシミュレーションなどを通じて仕様を検証することが重視されます。
ウ: ハードウェアとソフトウェアとの開発を独立に並行して行った後,両者を組み合わせて統合テストを行うことで,仕様を満たしていることを確認していく手法
誤り。これはコデザインではなく,従来の独立型の開発プロセスに該当します。
エ: 要求定義,設計,製作,試験,保守の順序で開発を進め,各工程でそれぞれの成果物を確認し,前工程には戻らないことを前提に各工程を完了させていく手法
誤り。これはウォーターフォール型開発の説明であり,コデザインとは異なります。
【答え】
イ: 上流工程段階で,ハードウェアとソフトウェアとの機能分担を協調シミュレーションによって十分検証することで,仕様を満たしていることを確認していく手法
出典:平成23年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問23