平成21年度春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問1
【問題1】
MPUの高速化技術の一つであるスーパスカラの特徴として,適切なものはどれか。
同時に実行可能な複数の動作をまとめて一つの命令として実行する。
独立した複数の命令ストリームを用意し,これらの実行を適宜切り換えながら行う。
パイプラインの深さを増すとともに,パイプラインピッチを短くして,平均命令実行時間を短縮する。
パイプラインを複数用意し,同時に複数の命令を実行する。
【解説】
ア: 同時に実行可能な複数の動作をまとめて一つの命令として実行する。
誤り。これはベクトル処理の説明に近い内容であり、スーパスカラとは異なります。
イ: 独立した複数の命令ストリームを用意し,これらの実行を適宜切り換えながら行う。
誤り。これはマルチスレッド処理に関する説明であり、スーパスカラの説明ではありません。
ウ: パイプラインの深さを増すとともに,パイプラインピッチを短くして,平均命令実行時間を短縮する。
誤り。これはパイプライン処理の最適化に関する内容であり、スーパスカラの直接的な特徴ではありません。
エ: パイプラインを複数用意し,同時に複数の命令を実行する。
正しい。スーパスカラは複数のパイプラインを用いることで命令を並列に実行し、処理性能を向上させる技術です。
【答え】
エ: パイプラインを複数用意し,同時に複数の命令を実行する。
出典:平成21年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問1